2009年01月29日

ゴールデンハムスターの心臓病

ハムスターの高齢期疾患としてよく遭遇する病気をご紹介いたします。

ハムスターの高齢期に多い病気には体表の腫瘍心臓病子宮疾患(子宮蓄膿症)などが挙げられます。

今回はこれらのうち心臓病についてです。

心臓病といっても僕自身が最も経験しているのは「拡張型心筋症」です。

心臓は血液を肺や全身の隅々まで送るポンプの役目を果たしていますが、

「拡張型心筋症」では心臓が大きくなり、本来の力を十分に発揮できない状態、

すなわち血液がうまく全身に送れない状態にあります。

その結果血液は末梢でうっ滞し、浮腫を起こしてしまいます。

肺で鬱血を起こせば、「肺水腫」という状態になり、血液のガス交換(二酸化炭素を排泄し、酸素を取り込む)が難しくなります。

ハム心臓病.JPG
心臓の拡大と、肺水腫が認められる

四肢浮腫.JPG
全身のうっ血による、四肢の浮腫

その結果、低酸素になり呼吸困難をおこしてしまいます。突然死することさえあります。

注意深い観察と、定期的な検診を受けることが最も重要ですが、

もし突然呼吸が異常を示すことがあれば、すぐに動物病院に受診し、

酸素下で安静にさせ、呼吸状態を安定化させなければなりません。

一命を取り留めた後は心臓病の継続的な治療が必要となりますが…


posted by 鈴木慎一 at 19:09| 静岡 ☁| Comment(3) | TrackBack(1) | エキゾチック動物医療 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
先生へ
ありがとうございました。ブログにのせてくれたんですね。

元気な姿をまた載せて欲しかったですが、月曜日に亡くなってしまいました。でも先生が治療してくれたおかげで何日かは一緒にいれました。

本当にありがとうございました。
この子の子供たち九人は大切にしていきます。

Posted by 阿部 早苗 at 2009年02月03日 18:47
阿部様。ご連絡ありがとうございました。
くぅーちゃんもとっても苦しいのを乗り越えて、おうちに帰れましたね。
その後はもおうちで過ごせていたので安心していたところでした。

ハムちゃんはなかなか安静にしてくれなくて、苦しいのが落ち着くと、すぐに活発に動いてしまい、また苦しくなるということを繰り返してしまいます。難しいですね。

また何かありましたらいつでもご連絡ください。
Posted by ハミング動物病院院長 at 2009年02月04日 08:26
鈴木先生、先日はうちのくまちゃんを親身に診察していただき、本当にありがとうございました。
残念ながら、15日の朝から調子が悪く、21時過ぎに急に急変し、天国へ静かに旅立ちました。
先生に診察してもらったおかげか、一時は少し良い傾向にあったのですが、残念です。
ですが、うちにはまだ他のキンクマが5匹と先日生まれたばかりの赤ちゃんがいます。
この子たちの診察の際には、またよろしくお願いします。

本当にありがとうございました。
Posted by 中泉 誠司 at 2009年03月16日 02:55
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